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後鼻漏を来す理由

後鼻漏を来す理由

後鼻漏について詳しく書かれた本を読み
後鼻漏を来す理由とその割合を知り
とても勉強になりました。

これまでは漠然と自分の経験で考えていましたが
随分とその経験が整理できました。

後鼻漏の祖談を受けていると
人により理由は違うので
しっかりと問診をして聞き取りを
行う重要性を改めて感じました。


実際に鼻漏の異常を来して
起こっている場合は
大きく3つの問題が
有ります。

①鼻漏の量の問題
流れ出る鼻漏の量がそもそも多くなることで
のどの方へ流れる量が増えて後鼻漏が気になるように
なります。

②鼻漏の質の問題
粘度が増すことでスムーズに流れにくくなり
のどに長く停滞してしまって後鼻漏が気に
なるようになります。

③粘膜の機能が低下する問題
粘膜上の輸送機能が壊れて動かなくなり
粘液として鼻漏が長く停滞してしまい
気になるようになります。


あと、鼻漏の異常がなくても、後鼻漏として
感じてしまい悩む場合があり、
その問題としては3つあります。

④鼻漏の飲み込みの問題
うまく鼻漏を飲み込めないことで
のどに溜まったり、からんでいるように
感じてしまい後鼻漏として気になります。

⑤だ液機能の問題
のどには鼻漏の他に唾液も流れて混ざります。
そのだ液の量・質・分布状態により
鼻漏を飲み込みにくくしたり残留させたり
して気になる様になります。

⑥神経過敏の問題
そもそものどに何も観察されない状態でも
過敏になって感じている人がいるという事です。




①~③は、実際に鼻漏の異常変化があり
後鼻漏のおよそ60%を占めるそうです。

その理由として、鼻副鼻腔局所の原因と全身性の理由があり
5対1の比率で、鼻副鼻腔の問題が圧倒的に多いという
事でした。


④~⑥は、およそ40%位あり、口腔・咽喉局所の原因
から後鼻漏を不快に感じるようになっているそうです。


また、①~③は、傾向として
鼻漏がのどに回る・下がる・へばりつくとして自覚され
④~⑥は、傾向として
咳・痰・咽喉の違和感・口のネバネバ感として自覚される様です。


漢方薬局では、実際に困っている状態をしっかり聞いて
上記のような理由のどれが後鼻漏の原因として起こっているか
視診・聞診・問診により判断して、必要な漢方薬を選んでいます。

ほぼ皆さん病院に過去に受診してうまくいかない方が来られて
既にお困りになって長期間経過しています。

余分な鼻漏を除き、一緒に鼻副鼻腔の粘膜・口腔咽喉の粘膜を
改善させることで後鼻漏を治療して行きます。

基本的にこじれていますので、体質改善を行う必要があり
飲食の注意を守りながら、改善までの時間は、
年齢が高い程、病歴が長い程
長くなりやすいように感じます。

徐々に症状が減っていき、症状が出ない状態が
続いた時が治った状態として考え、漢方と養生を
根気よく続けてもらいたいと思います。

後鼻漏の漢方はこちら