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異病同治(いびょうどうち)

異病同治(いびょうどうち)

2020.2.28

夜勤をしている40代男性

胃腸が弱くて便は下痢気味
肩こり・だるさ・多汗・不眠・のぼせ等
色々な不調があった方

色々な不調に対して
痛みに鎮痛剤、胃の症状に胃腸薬と
西洋医学ではその治療薬を処方します。

しかし、胃腸が弱く
気血ができにくい状態だったので
まずは胃腸の立て直しを行うことにしました。

食事の改善点をお伝えして
健脾(胃腸の強化)の漢方と
基礎体力低下があるので
滋養強壮剤を服用してもらいました。

漢方を始めてから徐々に調子は良くなり
今週で約2.5か月経過していますが
色々な不調が同時に解消され
毎日元気に過ごせるようになっています。

便は下痢しなくなり腹痛も起こりませんし
朝の目覚めがすこぶる良くなっているそうです。

気持ちの面もイライラしにくくなり
食後の眠気も起こらなくなっているそうです。



『脾は気血生化の源』と言って
胃腸から気血が食べ物から作られます。

その気血の生成が胃腸の弱りから少ない状態だったので
様々な不調が起こっていた様です。

中医学的には、『脾気虚』と言います。

症状の起こっている原因が同じであれば
複数の不調も同じ漢方薬で同時に
今回の様に良くなります。

これを異病同治(いびょうどうち)と言いますが
症状の起こっている原因を考えると
西洋医学で複数の治療薬を服用するような場合でも
一つの漢方薬で同時に良くなる場合も多いです。

一時抑えの治療も必要ですが
不調が起こっている本質を見極めると
複数の症状も原因が同じという事もあります。

しっかり原因から考えて
対応するという視点も
重要と思います。