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後鼻漏と脾虚

後鼻漏と脾虚

後鼻漏が長引く場合
身体のバランスの乱れが生じた結果として
余分な水(痰)が生じている
と考えてみましょう。

中医学的な診方で
後鼻漏の起こってしまう
身体のバランスの乱れの一つに
『胃腸の弱り(≒脾虚)』があります。

胃腸の弱った状態を
『脾虚(ひきょ)』と呼びます。

脾虚の症状は色々とありますが
疲れやすい
食欲がない
空腹感がない
重だるい
日中眠気が出る
アザができやすい
などがあります。

舌を診ると
ギザギザが淵にあったり
全体にむくんだ感じ
色が淡い感じだったりします。

脾が弱いと『肺』の気を補うことができなくなり
呼吸機能の低下も起こりやすくなっていきます(肺気虚)。

特に肺気虚では、咳嗽・痰・息切れ・汗かき・風邪を引きやすい
などが起こるようにもなります。

また

『脾は生痰の源(せいたんのみなもと)』と言われ
「胃腸の弱り」から「痰」が湧いてしまうと考えます。
(溜まった状態を脾虚痰濁・脾虚痰飲と呼んだりします)

肺は大腸・鼻・気管支・粘膜と
つながっていると考えますが
『肺は貯痰の器』とも言われ
痰は肺(鼻・粘膜・気管支)に溜まります。

このような状態で
五臓の脾と肺の弱り(≒気虚)から
鼻に症状が出てしまって
鼻汁が白から薄黄色になり後鼻漏を感じる
というケースは店頭相談で実に多いです。

こういう場合も含めて
現代医学で症状の出ている鼻・喉を集中して診ますが
長引いている場合ほど
鼻・喉だけを考えていては
改善が難しい場合は多いですね。

※何が根本原因なのか?
長引かせている理由を突き止めて
正していくことが大切です。

良くならない場合こそ発想・視点を変えて
考えていきましょう。

このように後鼻漏の起こる
根本的な原因の一つに
胃腸の弱り(脾気虚)がありますが、、、

別の言い方として
胃腸の処理力に対して
口にする飲食が負担になっている場合

つまり処理力<飲食の場合に
「飲食がゴミとして余分な水になる」
と考えてみてください。

この場合の大切なこととして
・おなかが空いたら食事をする
・間食を控える
・場合によっては一食抜く
・冷たいものは控える
・葉物野菜を増やす
など養生してみましょう。

逆を言えば
脾虚の場合は飲食の注意なくして
改善は難しいと考えます。

繰り返す場合は
根本原因を考えて
症状が出てしまう原因から
改善させて下さい。

他の要因も重なっていっそう複雑になり
長引いている方も実際にはとても多いです。

なかなか治らないとお困りの方は
経験豊富な専門家に相談して
長引いている原因から
対処していくことが大切と思います。

長引く後鼻漏でお困りの方は
お電話かホームページの問い合わせより
予約の上でご相談下さい。

遠方の方の場合はZOOMでの相談も行っています。