７０代女性

右ひじから首筋そして右側頭部に痛みがあって
背中のこわばりがひどいという相談がありました。

夜にお風呂から出て、しばらくしていると
最近同じ症状が出て困っているとのこと。

寒い時ほど悪化する様子。

「風邪薬でしょ！」と言われましたが、
葛根湯をおすすめして、お店でお湯で割って
その場ですぐに飲んでもらいました。

すると、服用して１分位で
「こわばりが消えた！」と言われました。

こんなにすぐに良くなって驚かれましたが
漢方薬は病名でなく証（しょう）で選んで服用することを
しっかりとお伝えしました。


どんな風邪でも葛根湯が良いのではありませんし、
まだ汗をかいて無い状態で、ゾクゾクしたり、
肩が強張ったりした時に飲む漢方薬ですので、
風邪の時だけとも限りません。

証（しょう）で選びましょう！！！



そして、最近このような症状が出やすいのは
風寒の邪が侵入しやすくなっているからですので
身体の正気を高めて症状を繰り返しにくくする
漢方薬をおすすめしました。

納得してもらえたので良かったです。

実際にココがポイントですよね！

ココを変えないと葛根湯ばかり
飲むことになりそうです。



補足になりますが・・・


「桂枝湯」という風寒の邪
（悪寒・発熱・頭痛・自然発汗など）
が入った時に使用する漢方薬に
葛根と麻黄を加えると「葛根湯」になります。

（葛根は、項背部のこわばりを取るために働き、
麻黄は、より発汗させる発汗解表に働きます。）

桂枝湯と葛根湯は、汗が出ていれば桂枝湯で
汗が出ていなけでば葛根湯です。

汗をかかないのは、体温を上げようとしている状態で
この時には、強い発汗剤が必要になります。

だから葛根湯は、汗が出て熱が下げれば役目は終わりで、
３日も４日も飲み続けるのは間違いです。

ぞくっとした時がら葛根湯を飲むタイミングですので
早めに飲むと良いですよ。