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鼻汁(鼻炎・副鼻腔炎・後鼻漏・上咽頭炎・花粉症)を漢方で考える

鼻汁(鼻炎・副鼻腔炎・後鼻漏・上咽頭炎・花粉症)を漢方で考える

鼻水・鼻詰まりの症状があると
「鼻炎(急性・慢性)」
であることは多いです。

鼻炎ということは、
鼻腔の粘膜に炎症があり
腫脹してむくみが生じています。

通常でも鼻粘膜の粘液は、
一日約1.5L位出ています。

そこに炎症による浸出液が増える分、
むくみとなって粘液量は増えて
それが鼻汁となって垂れてきます。

鼻腔の炎症がさらに広がり
副鼻腔まで行くと
副鼻腔炎も併発します。

併発した場合の鼻汁は
初期のサラサラ状態から
徐々にドロッとしてきて
酷い時は膿性も持つようになります。

粘液が副鼻腔内に溜まれば溜まるほど
頭痛や頭重感も出る様になり
めまい・目の疲れ・後鼻漏
耳の閉塞感・耳の痛み・咳ぜんそく
まで起こる原因にもなります。

また

嗅覚障害・味覚障害・不眠
睡眠時無呼吸症候群(いびき)も
鼻炎から副鼻腔炎を併発して
鼻詰まりなどを起こした結果
生じる場合もあります。


ここまで来て
西洋医学的な治療ではいつまでも治らず
漢方でしっかりと鼻の治療と体質改善で
病気・症状の起こる根本から改善させたいと
漢方相談に来る人は多いです。


鼻呼吸から口呼吸しかできなくなると
酸素摂取量は(わずかですが)
減少するので
睡眠中の無呼吸があれば、
脳機能なども心配になります。

実際に、口呼吸の子供は、
身体の成長が遅いとか
学習能力が低い
という傾向もあるようです。



たかが鼻、されど鼻です!



さて、そんな鼻汁ですが、、、、

漢方的に考えると
サラサラした状態で無色透明であれば
「冷え」が強いと考えられ、
下を向くとストンと落ちる様な
鼻汁になります。

一方で、

「熱」が強くなると
色は濃くなって茶色や黄色・緑色になり
ドロドロとして粘度が増して、
鼻をかんでも出にくくなります。


副鼻腔炎からの後鼻漏の場合は、
鼻は通っていて詰まりはないけれども
鼻の奥に鼻汁がある感じがして
鼻をかんでも全く出てこない状態
にもなります。

また、「湿(余分な水分)」が増えると
色は白色やクリーム状になっていき
粘りのある痰に変化していきます。

重だるさを感じるようになり
雨の前や低気圧の時には
身体に不快な症状が出てきます。


基本的に、
これらを判断材料にして
普段の生活や体質も考慮して、
鼻の症状を取る漢方薬を選びます。

余分な湿は
甘いものや水分の摂り過ぎ
胃腸の冷えから起こりやすいので
漢方薬だけではなく
生活養生がやはり大切です。


余談になりますが
小さいお子さんに冷たいジュースを
ペットボトルで
飲ませている光景を見ると

すぐにカゼを引くとか
鼻水が止まらなかったりしないか
心配になります。

胃腸は冷やさない方がいいです!!!

このように病名は同じでも
人により長引く後鼻漏では
鼻・喉の不調で出ている症状に
違いはあります。

どうして症状は起こっているか?
どうしたら良くなるか?
どうしたら繰り返さないか?

長引く後鼻漏・上咽頭炎でお困りの場合
十人十色で自分に合わせて
原因(体質&習慣)から考えましょう!