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漢方を切らして後鼻漏が悪化
60代女性
後鼻漏、右ほほの痛み、右上の歯痛、額の辺りの頭痛
めまい、目の疲れ等があり、
慢性の副鼻腔炎が原因と考えられる症状で
数か月前より漢方を服用中。
後鼻漏があるので篩骨洞炎又は蝶形骨洞炎、
ほほの痛み・歯痛があるので上顎洞炎、
額周辺の頭痛があるので前頭洞炎があると
(推察になりますが)考えられます。
他には、白から黄色のドロドロした
鼻汁がのどに落ちているので
余計な熱と水があると推察できます。
肩のコリもひどくて、手足の冷えもありますので
全身の血流も良くないものと思われます。
そんな身体の状態でしたので、
副鼻腔の中に溜まっている
余分な鼻汁を抜く漢方を症状を抑える
「効く薬」としておすすめしました。
また、全身の血流を良くすることで
鼻粘膜の腫れを改善して
症状が出ない様にする「治す薬」も
おすすめしました。
他には胃腸の弱りも見られたので
水はけ改善を目的に
「治す薬」もおすすめしています。
※必要な漢方薬は一人一人違いますので、
しっかりと話を伺いご提案します。
漢方を飲み始めて、順調に鼻の症状が無くなっていき
後鼻漏他ほとんど気にならない状態に
2か月ほどでなりました。
苦痛が無くなってくると、
次第に漢方を飲み忘れて余りも出てきます。
予約の時にたまたま都合が悪くなってキャンセルされ
残っていた漢方も無くなって、しばらくそのままでいました。
ある程度楽になったので、治ったと思われたのかもしれませんが
2週間位すると再び症状が出てきたそうです。
「やっぱり漢方を飲まないといけない」
と思われ再来店されました。
後鼻漏が起こっている鼻の状態を改めて説明して
今の状態からどうしたら本当に治った状態になるのか
お伝えすると、とても納得され
しっかりと漢方を続ける意識が高まった様でした。
今回は、副鼻腔に溜まっていた
ドロドロした粘性の鼻汁が排泄されただけで
粘膜の腫れがまだ改善しない内に
漢方を中断しました。
不快な症状は楽になっていましたが
未だ完全に治っていないので
すぐに再発してしまった理由を理解してもらうには
良い機会になりましたが・・・・
僕の反省として、「効く」と「治す」の違い
をもっとしっかりとお伝えして、
症状が出ない状態になるまでの道のり・考え方を繰り返し
話す必要性を感じました。
急性ではなく、慢性化した鼻の症状は、全身の状態を
立て直す必要があるので、根気が必要です。
そのために、生活養生も重要です。
一時抑えの治療薬で良くなるのは
急性症状の時だけです。
繰り返している場合は、粘膜の腫れ(弱り)を
改善する必要があるので根気よく
漢方+養生を続けて下さい。
もしも鼻の漢方相談に行こうかどうか考えている方は、
(体質強化をしないと、結局繰り返してしまうので)
根気が必要なんだと思ってご相談にお越し下さいませ。