ブログ

 ›
 ›
視点で今が変わる

視点で今が変わる

80代女性

2週間前に来店。

最近の気候の変化で3月に入り
めまい・ふらつきが出て困っている。

これまで病院には3回受診して
めまいの薬を処方してもらうが
どれも効果が無し。

慢性の持病や身体の不調も多く
(関節リウマチ・頻尿・高血圧・骨粗鬆症等)
いつも続けている内服の薬は
13種類服用中。

舌は赤く苔なし裂紋あり歯痕あり。



めまい・ふらつきについて
気陰両虚・瘀血と判断して
漢方薬をおすすめしました。



本日来店され着席してもらってその後の経過を伺うと
本人より、めまい・ふらつきのことは全く触れず、
胃の辺りがおかしい等初回に言われなかった不調を
(探しながら?)お話しされました。

今(今日)の辛い症状をしっかりと受け止めて
一通りお話を伺って、こちらから
「めまいはどうなりました?」と質問すると
「たまに出る」と返答。

めまいの程度・頻度を確認すると
しばらく出ておらず、軽いとのこと。



店頭ではよくある光景ですが、一番辛い症状が改善されると
その次に辛い症状が一番になり、結局問題は変わるけど
常時不調で困っている状態に入っています。


先回訴えの有った、関節の痛み・手足の冷え・むくみ等
確認すると「そういえばみんな良くなってる」と
言われました。

そこで、視点について少しでも楽になる様に
話をさせてもらいました。

「いつも完全に不調のない状態を基準にすると
どんな時も辛い気持ちになりやすくて
来店前の状態を基準にして改善して良くなっていると
少しは安心できませんか???」と。

すると、僕の目からは表情が変わって
きつい感じからほぐれた笑顔に変わり、
納得してくれました。



身体の不調は辛いのですが
比較する基準をどこに置くかで
その後の気持ちが大きく変わります。

何もない状態を基準にすると
不調があれば絶対にマイナスであり
気持ちは落ち込みやすいです。
(減点方式)

一方、以前の不調の状態を基準にすると
症状が改善されていれば、プラスであり
気持ちは楽に感じやすいです。
(加点方式)


身体の状態は同じですが、その後の感情・気持ちが
まるっきり変わるので
基準をどこに置くのかの視点は
一番辛い時に置いた方が良いですね。

特に慢性病の時は、時間が必要なことが多いので
漢方を飲みだして、調子が良くなっている時こそ
おすすめします。